江戸前穴子とは

「江戸前鮨」といえば穴子。
穴子の旬は7月中旬~9月初旬頃。夏にかけて脂が一段とのり、弾力が出てきます。煮上がった時の身のふっくらとした柔らかさと厚み、そして、甘みはやはり江戸前に限ります。
舌の上でトロリととける柔らかさになるまで煮て、握る際に皮目をパリパリと炙る。尾の方は身の方を少し炙って香りを出します。
そして煮ツメを皮目に。身はユズ塩で美味しさを引き立てます。

穴子鮨への
こだわり

まずは水でしっかりぬめりを取ります。 穴子はぬめりの多い魚で、ぬめりが残ったまま調理をすると、生臭さの原因となってしまいます。 美味しく召し上がっていただくため、このような下処理がとても重要なのです。 そしてお湯・お酒で煮込みアクを飛ばします。

  • 落とし蓋をし、沸騰したらアナゴを表裏返して、ザルにあけて冷まして白く煮る。この煮方を「さわ煮」と言います。
    一方アナゴが40~50センチ位のアナゴは煮方が違います。霜降り、水炊き(30分)煮る(30分)弱火で1時間の工程です。蓋をしたまま煮汁が冷めるまで置きます。そうしますと骨は柔らかくなり、味も滲みこみます。この煮方を「漬け込み」と言います。

  • そして煮込んだ穴子を取り出し、伸ばし、冷やしていきます。
    このように冷やすことで身を引き締め、旨味を凝縮させます。
    骨抜きや握る際に、しっかり身を固めておかないと形が崩れてしまったり、舌触りが悪くなってしまします。
    このひと手間があるからこそ、舌の上でトロリととける柔らかさになるのです。

穴子の骨は三角ですので、 これを出刃包丁でさばくのですから素人包丁では無理です。
いっきに骨を切りにいくのですが、包丁の角度によっては骨を途中で切ってしまうこともあり、とても大変な作業です。
熟練の職人の技があってこその作業です。
そして最後に小骨などの細かい骨を取り除きます。

最後に表面を炙ります。
また、煮ツメは焦げ付かないようにじっくり弱火でコトコトと煮詰めるわけですから、その場を離れるわけには行きません。この仕事には人がかかりっきりとなるので暖簾を入れてからの仕事になります。
穴子は、捌いてから煮ツメをつくるまでにこれだけの工程があり、すしネタの中では一番手間のかかる仕事となります。